
この輝く炎、何の光だかわかりますか?
ロウソク?
ランプ?
いえいえ、植物の種なんです。
「ちゃ〜お」
161号の5ページで紹介しましたが、
モノクロだったのでここではカラーでお見せしたいと思います。

タイ語ではトン・マヤオヒン、英語ではCandlenut と呼ばれる木だそうです。
ウィキペディアによれば、東南アジア原産で太平洋諸島などの熱帯地域に
広く分布するトウダイグサ科の落葉樹で、ハワイ(ハワイ語ではククイ)や
インドネシア(インドネシア語ではクミリ)などでは
かなりポピュラーな木のようです。
ちなみにハワイでは州の木になっています。

案内して頂いたのは、チェンラーイ県でトン・マヤオヒンの農園を
管理しているスラポン・ウォラミットさんと
その妹さんのナワラット朝比奈さん(ご主人は日本人)。
ご両人がこの木に関心を持つようになったのはあるモードゥー(占い師)の
お爺さんの勧めがきっかけだったそうです。
その辺の事情がいかにもタイらしいですが、
その後、メージョー大学やチェンマイ大学の農学部の先生からも
資料を取り寄せ、昨年の5月に農園を開きました。
ほぼ同時期に植樹をスタートしたチェンマイ郊外のサムーン、ランプーン、
さらにはイサーンの農園とも連携、情報交換しながら市場を
開拓しようとしているところです。

現在、約50ライの緩やかな斜面の敷地に1万本以上ものトン・マヤオヒンが
植えてあるといいます。
植樹後8ヶ月のまだ樹高が人の背丈ほどの場所では、
この辺りの名産であるパイナップルも一緒に植えて、
土地の有効利用をはかっています。
植樹後1年3ヶ月になると、樹高がその2倍以上の立派な木になるので、
この木の生長がいかに速いかがわかります。(樹高10〜20mまで生長)

1年に2回実をつけ、実の中にある種(実の中に平均して3個の種がある)
から油が採れます。
ここで植えている品種はラオス・ベトナム国境付近に野生するもの。
中国などでの栽培されているものより種子(ナッツ)に含まれる
脂肪成分が多く、その割合は実に60%にも達します。
抽出した油の純度やクオリティもより高いです。
資料によると、3キロの種子(約1000個)から約1リットルの油を
抽出することができるそうです。
この油は食用には向きませんが、皮膚・毛髪用の化粧品、石けん、止血剤、
塗料、バイオ燃料など、さまざまな用途が考えられます。
(実際に既に製品化されているものもあるよう)。
なお、葉、実、実の表皮、木の皮などには薬効があり、
その方面での今後の研究も期待されています。